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黄金のレシピ 昭和のカツカレー

昭和の時代「ライスカレー」は家庭のごちそうでした。カレーの日は子供ながらにワクワクした、という中高年の方も多いのではないでしょうか?

日本の洋食「カツカレー」が最初に登場したのは戦後すぐ、銀座の洋食店といわれています。「カツ」が「勝つ」につながることから「勝負メシ」としても愛されつづけ、現在でも人気の洋食メニューの一つとなっています。

今更ご紹介するまでもない「家庭料理の定番」ではありますが、今回は昭和と令和の時代に思いをはせながら、2種類のカツカレーをご紹介します。

目次


定番の家庭料理カレーを作る

今回カレーの具として用意したのは、和豚もちぶたバラ肉・もも肉のスライスを300gずつ。

今回カレーの具として用意したのは、和豚もちぶたバラ肉・もも肉のスライスを300gずつ。一口大に切り分けて使います。ご家庭では豚小間を使う場合も多いですね。
分量は二人分、お替わり込み(笑)。

加えてトンカツ用には、迫力のロース厚切りが2枚。後で登場しますのでお楽しみに♪

野菜はカレーの定番、じゃがいも・ニンジン・玉ねぎ。

野菜はカレーの定番、じゃがいも・ニンジン・玉ねぎ。
じゃがいも・ニンジンはピーラーを使うと無駄なく皮がむけます。昭和のカレーでも、令和のツールはフル活用しましょう♪

野菜を切るときは、ゴロゴロと大きめに切っていくと、昔のカレーっぽくなります。玉ねぎも1cm程度の厚みで切っていくと煮崩れせず、適度な歯ごたえが残ります。

鍋で油を熱し、お肉を置いたら最初はそのまま動かさないようにします。

スライス肉は一口大に切っておき、ニンニク・ショウガはすりおろしておきます。

鍋で油を熱し、お肉を置いたら最初はそのまま動かさないようにします。お肉の表面に火が通ってきてから少しずつ炒めるようにすると、お肉全体に上手に火を通すことができます。

お肉に火が通ったら、切っておいた野菜を投入、軽く炒めます。

お肉に火が通ったら、切っておいた野菜を投入、軽く炒めます。

水700ccを入れたら、固形スープの素1個、すりおろしたニンニク・ショウガを入れ、強火でぐつぐつ煮込んでいきます。

水700ccを入れたら、固形スープの素1個、すりおろしたニンニク・ショウガを入れ、強火でぐつぐつ煮込んでいきます。


カレールーを作る

中火にかけたフライパンにバターを入れ、バターが溶けて来たら小麦粉を入れ、へらでかき混ぜていきます。

野菜を煮込んでいる間にルーを作ります。バター30gに対して小麦粉は大さじ4杯。中火にかけたフライパンにバターを入れ、バターが溶けて来たら小麦粉を入れ、へらでかき混ぜていきます。

小麦粉がバターに溶けてサラサラになって来たらカレー粉大さじ2杯を投入。辛党の方はお好みで増量してくださいね。
焦がさないように気を付けてヘラでかき混ぜます。

カレー粉がまんべんなく混ざったらいったん火をとめ、野菜を煮込んでいる鍋のスープを少しずつ入れてルーを伸ばします。

カレー粉がまんべんなく混ざったらいったん火をとめ、野菜を煮込んでいる鍋のスープを少しずつ入れてルーを伸ばします。

ダマを作らないように注意して弱火でかき混ぜていくと、きれいなカレー色のルーが出来上がります。

今でこそ様々なカレールーやスパイスが手軽に手に入りますが、昭和前半まではまだまだカレー粉で作ったカレーが中心。

今でこそ様々なカレールーやスパイスが手軽に手に入りますが、昭和前半まではまだまだカレー粉で作ったカレーが中心。固形タイプのカレールーが一気に家庭に広がったのは、戦後になってからのようです。

ルーから作るカレーはそれなりに手間がかかります。でもそこが腕の見せどころでもあったかもしれません。

ニンジン・じゃがいもにある程度火が通ったら、カレールーを加えていきます。

ニンジン・じゃがいもにある程度火が通ったら、カレールーを加えていきます。

カレールーが全体になじんでいくと、何とも懐かしい色合いのカレーができあがりました。

カレールーが全体になじんでいくと、何とも懐かしい色合いのカレーができあがりました。

最後に塩・コショウを加えます。
味見をしながらお好みで調整してくださいね^^

別バージョンで「令和版」のカレーも作り、食べ比べをすることに!

本当に昔ながらのカレーだと、もしかしたらカレー通の方には味気なく感じるかもしれません。

そこで、別バージョンで「令和版」のカレーも作り、食べ比べをすることに!

令和版では、カレールーを作る時にスパイスを追加。
ガラムマサラ・ターメリック・オールスパイス・カルダモン・コリアンダー・オレガノ・クミンなどのスパイスを投入します。

もっとこだわりたい方は、ここのタイミングでお好きなスパイスを投入してください。

令和版は煮込む際の調味料・野菜も追加します。

令和版は煮込む際の調味料・野菜も追加します。

まずコクを出すためにケチャップ・ウスターソース・しょうゆを大さじ1、砂糖も大さじ1を加えました。

ケチャップやソースは我が家のカレーでも入れますが、しょうゆと砂糖は初体験!ほんのちょっとの隠し味程度です。

さらに生のいんげんを細かく切ったもの、パプリカ(赤・黄)も細めの一口大に切ったものを入れて煮込みます。

さらに生のいんげんを細かく切ったもの、パプリカ(赤・黄)も細めの一口大に切ったものを入れて煮込みます。


和豚もちぶたロース厚切りのトンカツを作る

さて、ここからは迫力の「和豚もちぶた・ロース厚切り」の出番。

さて、ここからは迫力の「和豚もちぶた・ロース厚切り」の出番。

1枚はそのまま上げて普通のトンカツに。もう1枚は縦に切り分け、スティック状のトンカツにしていきます。

1枚はそのまま上げて普通のトンカツに。もう1枚は縦に切り分け、スティック状のトンカツにしていきます。

お肉は事前に包丁で軽く筋切りをしておき、片側だけ軽く塩コショウをします。

小麦粉をまぶした後は、余分な粉ははたいて落としまんべんなく薄く粉がつくようにします。

バットに小麦粉・パン粉・溶き卵を用意します。
小麦粉をまぶした後は、余分な粉ははたいて落としまんべんなく薄く粉がつくようにします。

小麦粉→卵→パン粉の順で、お肉に均等に衣をつけていきます。

小麦粉→卵→パン粉の順で、お肉に均等に衣をつけていきます。

衣のつけ方

大きなお肉に衣をつけるときは、お肉の半分ずつ卵→パン粉につけていくと指が汚れずにすみますよ。ぜひお試しくださいね^^

180度に熱した揚げ油に、静かにトンカツを入れます。

180度に熱した揚げ油に、静かにトンカツを入れます。
時々トングなどで様子をみて、下側の衣がいい色になってきたら裏返します。

油の音がぱちぱちと高くなってきたら、お肉に火が通ってきた証拠。

油の音がぱちぱちと高くなってきたら、お肉に火が通ってきた証拠。揚げすぎないように頃合いを見て、トンカツをバットに移し、油を切ります。

きれいなきつね色に上がったロース厚切りのトンカツは、そのまま定食になりそうなド迫力!

きれいなきつね色に上がったロース厚切りのトンカツは、そのまま定食になりそうなド迫力!

棒状に切り分けたお肉のスティックトンカツもできあがり。

棒状に切り分けたお肉のスティックトンカツもできあがり。
こちらは盛り付けでいろいろアレンジできそうな、かわいらしいトンカツです。

揚げたてのトンカツを切り分けると「ザクッザクッ!」となんとも美味しそうな音!切り口はほんのりピンク色も残って、絶妙な仕上がりです。

揚げたてのトンカツを切り分けると「ザクッザクッ!」となんとも美味しそうな音!
切り口はほんのりピンク色も残って、絶妙な仕上がりです。
和豚もちぶたの「とろける脂身」はトロリと半液体の状態。

これだけでもご飯が進みそうですが、ぐっとコラえて・・(笑)
この後いよいよカレーとトンカツを盛り付けて、昭和と令和のカツカレーを仕上げていきます。


昭和と令和のカツカレー

白いお皿にごはんを盛り、切り分けた揚げたてトンカツをきれいにのせ、そのうえにたっぷりのカレーをかけていきます。

白いお皿にごはんを盛り、切り分けた揚げたてトンカツをきれいにのせ、そのうえにたっぷりのカレーをかけていきます。
アクセントにパセリをそえたら、臼居先生風「昭和のカツカレー」のできあがり!

ずっしりと安定感のあるビジュアルはまさに「昭和」そのもの。明るい黄色に輝くカレールーも懐かしさ満載です。

昭和といいながらもおしゃれに仕上がってしまうところは、やはり臼居先生ならでは。

それでもずっしりと安定感のあるビジュアルはまさに「昭和」そのもの。明るい黄色に輝くカレールーも懐かしさ満載です。
さらに追及したい方は、福神漬けやラッキョウをお好みでどうぞ^^

つづいてパプリカといんげんの彩りが鮮やかな、令和バージョンのカツカレーです。白いお皿におもむろにカレーを広げた先生。その後、丸い器で玄米ご飯をかたどってその上に置きました。

つづいてパプリカといんげんの彩りが鮮やかな、令和バージョンのカツカレーです。

白いお皿におもむろにカレーを広げた先生。その後、丸い器で玄米ご飯をかたどってその上に置きました。

「カレーの上にライス。これぞまさしくライス・カレーだ!」とか、くだらないことを思っているスタッフには目もくれず(笑)
玄米ご飯のまわりを囲むように、スティックトンカツをきれいに並べていきます。

最後に鮮やかな生バジルの葉を置いたら、まさに「カフェめし」

最後に鮮やかな生バジルの葉を置いたら、まさに「カフェめし」。
令和版・カラフルカレーのできあがりです!
先生お手製の冷たいポタージュスープと一緒にいただきます。

「昭和のカツカレー」を食べると、まずさっぱりとした味わいに驚きます。

「昭和のカツカレー」を食べると、まずさっぱりとした味わいに驚きます。

揚げたての和豚もちぶたロースカツは、カレーをまとってもなお、サクサクとして歯ごたえがたまりません。
脂っこさがなく、かなりの厚みがあるのに柔らかいのにもびっくりです。
カツカレーはガッツリメニューの代表格と思っていましたが、後味にまったく重さがないところは不思議。
いくらでも食べられそうなのでちょっと危険です(笑)

いろいろな調味料を入れず、シンプルにカレー粉だけで仕上げたカレーは、お肉やゴロゴロ野菜の旨味がそのまま活かされていて、優しいコクがあります。

いろいろな調味料を入れず、シンプルにカレー粉だけで仕上げたカレーは、お肉やゴロゴロ野菜の旨味がそのまま活かされていて、優しいコクがあります。

素材本来の風味をカレー粉の優しい香りが包み込み、今日ふつうに食べているカレーとは一線を画す、正統派の家庭料理の味わい。
後を追いかけるようにさわやかな辛さがやってきます。

もちろん現代の「インドカリー」のように、鼻に抜ける鋭い香りや刺激はないものの、味と風味全体がひとつによくまとまっています。

カツカレーってこんなにおいしかったっけ?と昭和生まれのスタッフは「昭和のカレー」の良さを見直したのでした。

つづいて見た目にも好対照な「カラフルバージョン」のカツカレーも試食。

つづいて見た目にも好対照な「カラフルバージョン」のカツカレーも試食。

具材には色鮮やかな野菜がたっぷり入り、おしゃれでかわいらしいビジュアルに仕上がっています。

噛みしめると、玄米ご飯やいんげん・パプリカの歯ごたえが心地よく、スパイスの香りも刺激も効いていて、一口食べるとすぐわかる味わいです。

スティック状のカツも、衣はサクサク・お肉はジューシーで柔らかく絶妙な揚げ具合。手でつまんでスナックのように食べることもできます。

スティック状のカツも、衣はサクサク・お肉はジューシーで柔らかく絶妙な揚げ具合。手でつまんでスナックのように食べることもできます。

本当にカフェで出てきそうなカラフルな一皿は、まさに現代版のカツカレーでした。

洋食の代表格である「トンカツ」と「カレー」の無敵の組み合わせ「カツカレー」は、時代によって姿を変えながら親しまれていく「日本人の定番」なのかもしれません。

「カツカレーいいわね。また作ってみようかしら。」と先生。
ふだんいわゆる日本のカレーライスはほとんど作らないという先生も、何がしかの手ごたえを感じられたようでした。

洋食の代表格である「トンカツ」と「カレー」の無敵の組み合わせ「カツカレー」は、時代によって姿を変えながら親しまれていく「日本人の定番」なのかもしれません。


分量のおさらい

昭和のカツカレー

  • 豚バラ・ももスライス・・各300g
    (豚小間でも可)
  • 玉ねぎ・・・・・1個
  • じゃがいも・・・2個
  • ニンジン・・・・1本
  • にんにく・・・・1片
  • しょうが・・・・1片
  • コンソメの素・・1個
  • 水・・・・・・・700ml
  • バター・・・・・30g
  • カレー粉・・・・大さじ2
  • 小麦粉・・・・・大さじ4
  • 塩コショウ・・・各小さじ2

令和のカツカレー(追加分)

  • いんげん・・・・・・100g(一袋)
  • パプリカ(赤・黄)・・各1個
  • ケチャップ・・・・・大さじ1
  • ウスターソース・・・大さじ1
  • 醤油・・・・・・・・大さじ1
  • 砂糖・・・・・・・・大さじ1
  • スパイス・・・・・・適量
    ※ガラムマサラ・ターメリック・オールスパイス・カルダモン・コリアンダー・オレガノ・クミンなどお好みで
  • フレッシュバジル・・1枚(お好みで)

とんかつ

  • 豚ロース肉厚切り・・2枚
  • 塩コショウ・・・・・少々
  • 卵・・・・・・・・・1個
  • パン粉・小麦粉・・・適量
新規開店・看板メニュー開発・イベント食材・業務用食材など、豚肉の仕入れにお困りの仕入れご担当者様、ぜひお気軽にご相談ください。ご要望に応じて豚肉のプロが最適な部位等をご提案!こだわり抜いた確かな品質の豚肉をご用意いたします。