和豚もちぶた 黄金のレシピ

手作りウインナー 本格腸詰に挑戦!

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「おうちごはん」もすっかり世の中に定着した感のある、2020年・夏。台風一過の、秋晴れとはとても言えない酷暑の9月上旬、スタッフは料理研究家・臼居芳美先生のご自宅を訪れました。今回は、先生が「最近ハマってるの!」と言われる「手作りウインナー」に挑戦します。

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誰でもその名前を知っている「ウインナーソーセージ」。
子供のお弁当にも、ビールのお供にも人気の、ごくごく身近な食材ですね。

日本語では「腸詰」と呼ばれているこの食品は、
ひき肉に塩・香辛料などで味付けをして食用のケーシングに詰め、
加熱して仕上げるもの。
古くから、保存食として世界中で作られてきました。

「ウインナーソーセージ」は「ウイーンのソーセージ」という意味で「羊」の腸を使います。

そしてドイツの「フランクフルトソーセージ」は豚の腸を、
イタリアの「ボローニャソーセージ」は本来は牛腸を使います。
家畜の腸の太さはほぼ決まっていて、
例えば羊腸なら1mにつき約200gの肉だねを充填することができます。

今でこそ様々なサイズのソーセージが売られていますが、
本来はウインナーもフランクフルトもウインナーも、
出来上がりの太さは種類によって決まっているのです。

何気なく食べていた「ソーセージ」「ウインナー」には、じつはそんな違いがあるのですね!

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先生のお話からしっかり「トリビア」を仕入れたスタッフ、調理の方法にも興味津々です^^

手作りウインナーを作る ~自分だけのテイストを発見しよう!試行錯誤も楽しい腸詰レシピ

器具・肉だねの準備

腸詰に欠かせない器具は、生クリームで使うような絞り袋と小さな口金。ウインナー用・フランクフルト用など種類別に販売されていますので、作りたい種類にあわせて用意してください。「ケーシング」は、今回はウインナーなので羊の腸を用意しました。羊や豚・牛の腸のほか、人工のケーシングを使う場合もあります。店頭ではなかなか見かけませんが、ネットでは塩漬けにしたものが購入できますよ。

塩漬けの羊腸は事前によく洗い塩を落として水につけておくと、数分で柔らかくなってきます。端がわかるようにボウルのへりにかけておきましょう。

そしてウインナーの中身「肉だね」を作っていきます。和豚もちぶたのひき肉を300g用意しました。ほどよく脂身が混ざった、きれいなひき肉です。脂が多いとジューシーに、赤みが多ければお肉の旨味をしっかり感じられるウインナーになります。

まずは何も味をつけずにひき肉を練っていきます。

肉だねを作るときの注意点は、お肉を温めないこと。手の温度でも柔らかくなってしまうので、氷を入れたボールのうえに容器を置き、冷たい容器の中で練りこんでいきます。

両手でよく練りこむと全体がしっかりとまとまってきました。でもひき肉の脂は溶け出していない状態です。

ここに塩・砂糖・黒コショウをそれぞれ小さじ1/2、氷水50gを加えていきます。

氷水を加えてからよく練りこむと、水っぽさがなくなり、しっとりとしたひき肉になっていきます。

プレーン味ならここで準備完了ですが、腸詰の楽しさはここから!

よく練ったひき肉にお好みの材料を加えてよく混ぜていきます。この時も下に氷を引いて、肉だねが温まらないようにしましょう。

一つ目のフレーバーは、先生のお手製のセミドライトマトとバジルを加えた「イタリアンバージョン」。

もうひとつは、しその実のしょうゆ漬けと青じそを混ぜ込んだ「和風バージョン」。パルミジャーノチーズをチーズおろし器で細かくおろし、あえてイタリアンではなく和風バージョンに混ぜることにしました。

注意する点は、混ぜ込む具材の大きさ。細かくしないと口金が詰まってしまいます。ドライトマト・バジル・青じその葉も、しっかりみじん切りにして混ぜ込みました。

ケーシングに肉だねを詰める ~繊細なのに驚きの強度!天然ラップ「羊腸」を使いこなす

調味料と食材をよく混ぜた肉だねをへらで取り、絞り器に入れておきます。

柔らかくなった羊腸を必要なだけ切り取り、端を注意深く広げて口金にセットします。羊腸はとても柔らかいので切れてしまいそうに思えますが、けっこう頑丈なのでご安心を。

どんどん羊腸を口金に通していき、ストッキングのように口金の元のほうにたぐませておき、絞り器から肉だねを充填していきます。絞り袋は、空気が入らないように上から丸めながら絞っていくのがコツ。

するすると羊腸に肉だねが充填されていきます。量にむらができないように指で均等にならしながら、最後まで充填していきましょう。

腸が残り少なくなってきたら、端でしっかり結び目を作ります。そういえば、販売されているソーセージも小さな結び目がついていることがあります。こんな風に作られていたのですね!

まずは長~い腸詰が出来上がりました。これを食べやすし大きさに成型していきます。

腸詰の半分から、思い切って折り曲げます。まるでバルーンパフォーマンスの風船づくりを見ているよう (笑)。

そして、折り曲げたところでねじり、さらに半分に折り曲げます。

曲がった部分を輪になった間にくぐらせていきます。こうすることで後で境目がほつれてしまうことを防ぐのです。

長い腸詰1本から8本のウインナーが成型できました。

他にも、長いままぐるぐる巻いて串に刺したり、長いままのもの、かわいらしい小さなウインナーなどなど。先生のイメージの赴くままに、さまざまな腸詰ができあがりました。

ドライトマトやバジル・しその実など、肉だねに混ぜ込んだ材料もしっかり透けて見えて、食欲をそそる仕上がりになりそうです。

それにしても羊腸の頑丈さはびっくり!柔らかくて薄いのに、しっかり伸びてまったく切れません。

現代の食品用ラップよりも強度があるんじゃないか、と思ったスタッフ。世界で初めて腸詰を作った人はどんな人だったんだろう?と、その発想力に思いをはせるのでした^^

手作りウインナーを仕上げる ~繊細なのに驚きの強度!天然ラップ「羊腸」を使いこなす

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ここからはウインナーを加熱して仕上げていくのですが、
低温加熱する前に腸詰を陰干しする場合もあります。
羊腸が少し乾燥することで、パリッとした食感が出るのです。
また、お湯で低温加熱する前か後に「燻製」の工程をはさむ場合もあります。
スモークがお好きな方は、ぜひお試しくださいね。

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ウインナーを低温調理

生の腸詰をお湯で低温加熱していきます。沸騰したお湯で「ゆでる」のではありません。腸詰にする行程ではあんなに頑丈だった羊腸ですが、加熱には意外と繊細で、ぐらぐら煮立ててしまうと破れてしまうのです。

温度を80度以下に保ったまま15~20分、じっくりと火を通していきます。

低温加熱が終わり、お湯の中でウインナーが浮きがってきました。

これを取り出し、すぐ氷水で冷やします。冷やしたところで、つなぎめをハサミで切っていきます。

ウインナーを焼く

キッチンペーパーでウインナーの水気を切ったら、オリーブオイルをひいたフライパンで焼き目をつけていきます。

マッシュポテト

付け合わせにはやはりマッシュポテト。男爵いもをゆでてマッシャーでつぶし、牛乳・塩コショウ・バターを混ぜていきます。

香りのアクセントにナツメグを加えます。量はお好みで。いつものマッシュポテトをワンランクアップさせるひと手間。ぜひお試しください。

セミドライトマト

家庭菜園でミニトマトを作ると、けっこうな量がどんどん獲れて、使い道に困るくらいです。そんな時はドライトマトにしてしまいましょう!よく洗いヘタを取ったら、半分に切り、直射日光にあてて1日乾燥させるだけ。乾燥させることで甘みが強くなり、味の濃いドライトマトが出来上がります。冷凍庫で保存すれば、いつでもおいしいドライトマトが使えますよ♪

アレンジ・試食 ~可能性無限大!手作りウインナーを食す

こんがりとした焼き目も香ばしく、アウトドアでも喜ばれそうな、手作りウインナーができあがりました。

キッチンテーブルに並べられたのは、現在先生がモニター利用中の「大谷石のお皿」。地元石材業の若手後継者の方が企画・開発中しているのだとか。大谷石特有のやさしい風合いが、手作りウインナーの一皿をおしゃれに演出してくれます。

「そうだ。ちょっと待って」とおもむろにキッチンから出ていった先生。ほどなくお庭にあるバジルの葉を積んで戻られました。

イタリアンバージョンのウインナーには、鮮やかな緑が美しいフレッシュバジルと、先生お手製のドライトマトを添えて、見た目にもすずやかな一皿となりました。

ケーシングの羊腸はほどよく歯ごたえがあり、噛めば噛むほど和豚もちぶたの旨味が出てくる上品なウインナーです。混ぜ込んだドライトマトやバジルの風味が広がるたび、さまざまに味の変化が生まれます。それでいて違和感もなく、ちゃんと一つのおいしさにまとまっているところは不思議です。

ぐるぐる巻いて串に刺したウインナーは、上品な味はそのままに、お祭り屋台にでも出てきそうな楽しい一品。子供も大喜びしそうですね。

一方、しその実漬けを入れた和風バージョンは、シンプルに青じその葉を添えてシックな一皿に。

こちらは一口食べたとたん、しその実漬けの風味がす~っと広がりました。あとから和豚もちぶたの旨味とチーズのコクが広がります。噛むたびに、しその実のプチプチとした歯ごたえも楽しめます。

見た目は確かにウインナーなんだけれど、新しい和食のメニューをいただいているような、特別な感覚に陥ってしまうおいしさ。

ならば、例えば味噌を入れたらどうだろう?ゆずはどう?キムチは?バジルソースは?などなど、食べながら想像が止まりません。

手作りウインナーの魅力は、こういう懐の深さにあるのかも?と、イメージを掻きたてられる一皿となりました。

海外でも活躍する料理研究家・臼居先生が「ハマった」というのも、なるほど納得。食べることでイメージが広がり、また作りたくなる不思議な料理です。

多くの国々で、その土地の食文化を受け入れながら作られてきた「腸詰」という調理法は、まだまだ無限の可能性を持っているのだな、と実感できる取材となりました。

 分量のおさらい

手作りウインナー(プレーン)

  • 羊腸・・・・・・・1.5m
  • 豚ひき肉・・・・・300g
  • 塩・・・・・・・・小さじ1/2
  • 砂糖・・・・・・・小さじ1/2
  • 黒コショウ・・・・小さじ1/2
  • 氷水・・・・・・・50g
  • ※口金(ウインナー用)・絞り袋

フレーバーアレンジ・付け合わせ例

  • 青じそ・バジル・レモン汁・チーズ・パセリ・
    粉ざんしょう・しその実(漬けたもの)・
    唐辛子・ハーブスパイス・粒マスタード・ピクルス・・・, etc.

マッシュポテト

  • じゃがいも・・・2個
  • バター・・・・・50g
  • 牛乳・・・・・・大さじ2
  • 塩コショウ・・・適量
  • ナツメグ・・・・適量