和豚もちぶた 黄金のレシピ 豚肉とキャベツの蒸し煮 & お蕎麦屋さんのカレーうどん

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黄金のレシピ 豚肉とキャベツの蒸し煮 & お蕎麦屋さんのカレーうどん

5月は母の日、6月は父の日も到来。初夏は親への感謝の気持ちを表す季節でもあるんですね。一緒に暮らしていても離れていても、日頃慌ただしさにまぎれてなかなか形にできない、親への感謝。そんな気持ちを料理で表現できたら・・ということで、料理研究家・臼居芳美先生にご相談しました。

風もここちよい初夏の日、スタッフは今回も先生のご自宅へ。持参した食材は和豚もちぶた・もも肉のかたまり!今日はこれを使って、お父さんに喜んでもらえそうなメニューを作ります。

いつもながら、先生のキッチンに入るとテーブルに様々な食材がならべられ、一気に期待が高まります。ただ今回はとても家庭料理的なレシピ。どこでも買える身近な食材を使います。

目次


スパイスを効かせてカフェめし風に。豚肉のキャベツの蒸し煮

もも肉の塊をタコ糸で縛っていきます。

最初に取り掛かるのは、和豚もちぶたのもも肉を使った「豚肉とキャベツの蒸し煮」。名前のとおり、たっぷりのキャベツと一緒にもも肉の塊を蒸し煮にしていきます。

まずは持参したもも肉の塊をタコ糸で縛っていきます。きつく巻く必要はないのですが、緩まないようにしっかり全体をタコ糸で巻いたら、後でほどきやすいよう結び目を作っておきます。ひとつ200gの細長いブロックがふたつ。どこかで見たことがあると思ったら、昔よくお惣菜売場で見かけた「チキンロール」のようなサイズ感でした♪タコ糸で巻くことで、煮ている時に端がちぎれたり、形が歪んでしまうのを防ぎます。

今回使うのは冬キャベツ

つづいてキャベツ。春キャベツも手に入る季節ですが、今回使うのは冬キャベツタイプ。煮込んだときにしっかり歯ごたえが残るのがポイント。今回は味が染みやすいようにレタスのように手でちぎり、一口大に細かくしていきます。分量は500g。ふつうの大きさの冬キャベツなら1個の半分くらいが目安です。かなり大量に見えますが、煮込むとびっくりするくらいコンパクトになります。キャベツをちぎり終わったら、たっぷりと水気を含むように水に浸しておきます。今回のキャベツの蒸し煮では、水は加えずキャベツの持つ水分だけで調理するのです。

玉ねぎはまず半分に切ります

玉ねぎはまず半分に切ります。煮上がった時に邪魔にならないように繊維を断ち切る方向でスライスします。いわゆる輪切りの切り方です。この方向でスライスすることで、繊維が目立たずトロリと煮あがります。

できれば厚手のフライパンを用意します。

野菜を切り終わったら、できれば厚手のフライパンを用意します。長めの時間をかけて蒸し煮にするので熱が偏らないフライパンが理想的です。今回先生がつかったフライパンは5層構造。ずっしりと重さがあります。

フライパンを熱したらサラダオイル(お好みでバターでも)小さじ2杯位を入れ、玉ねぎを炒めていきます。

フライパンを熱したらサラダオイル(お好みでバターでも)小さじ2杯位を入れ、玉ねぎを炒めていきます。ここでおなじみ先生の鉄則。フライパンに置いた食材はあわててかき混ぜたり動かしたりしないで、まずは焼き目が落ち着くまでじっとガマン(笑)こうすることで、絶妙な炒め具合・焼き具合が実現できるのです。ぜひお試しください♪

玉ねぎが透明になって熱が通ってきたら、フライパンの端によせて、空いたところにお肉を投入。

玉ねぎが透明になって熱が通ってきたら、フライパンの端によせて、空いたところにお肉を投入。脂身があればそちらを下側におきましょう。こちらも最初は動かさず、じっくりと焼き目をつけます。しっかり焼き目が付く前に動かすとお肉の表面がちぎれてしまうこともあります。焼き目がついてきたら少しずつブロックをころがし、表面が色が変わる程度に加熱していきます。

肉の表面の色が変わり玉ねぎにも火が通ってきたら、それらを覆い隠すように大量のキャベツを投入。

お肉の表面の色が変わり玉ねぎにも火が通ってきたら、それらを覆い隠すように大量のキャベツを投入。キャベツで蓋をするイメージです。水に浸していたみずみずしい状態なので、キャベツの水分だけで調理できます。

キャベツの山の上からスパイスを投入。

キャベツの山の上からスパイスを投入。今回はとくに種類の指定はありません。ご家庭でお好きなスパイス、余っているスパイスなどがあればぜひ使ってみてください。

材料がシンプルな分、スパイスの香りがよく立ちます。もちろんスパイスを入れず、塩コショウだけでもOKです。

先生おすすめはキャラウェイシードですが、なければクミンシードでもOK。クミンシードほか、今回はタイの乾燥レモングラスとピザ用ミックスハーブなど主に洋風スパイスを使いました。今回はここで一気に洋風のレシピになっていきます。

フライパンに蓋をし、はじめは強火で様子を見ます。

フライパンに蓋をし、はじめは強火で様子を見ます。

フライパンの底に水分が出てぐつぐつ煮えてきたら弱火~中火の中間に。

火加減はフライパンにもよりますが、あまり弱火にしすぎると水分が出過ぎて水っぽくなってしまいます。時々蓋をあけて火加減を見るようにしてください。トータルで30~35分程度蒸し煮することになります。

全体的によく火が通った残り3分間くらいのタイミングで、塩コショウで味付け。

全体的によく火が通った残り3分間くらいのタイミングで、塩コショウで味付け。今回は先生ご愛用のピンクの岩塩を投入。

そして最後の最後がいちばん大切なポイント!フライパンの蓋をとり強火にして、しっかりと水気をとばしてください。

そして最後の最後がいちばん大切なポイント!フライパンの蓋をとり強火にして、しっかりと水気をとばしてください。水気がなくなって音がチリチリしてきたら火を止めます。

お肉のタコ糸をはずして切り分け、キャベツも添えたら「和豚もちぶたのキャベツの蒸し煮」の出来上がり。

お肉のタコ糸をはずして切り分け、キャベツも添えたら「和豚もちぶたのキャベツの蒸し煮」の出来上がり。今回はもも肉を使用しましたが、肩ロース・ロースなどでも代用できますので、お好みでお試しくださいね。

柔らかく煮込んだキャベツと一緒にお肉をたべるので、食べやすくお腹にもGood。味付けも自由なのでお父さんのお好みにあわせて様々にアレンジすることも可能です。


懐かしい味わいお蕎麦屋さんのカレーうどん

今回のレシピは「お蕎麦屋さんで出てくる」カレーうどん。つまり「麺つゆからのカレーうどん」です

カレーを作りすぎた翌日、それを麺つゆの代わりにして、お蕎麦やうどんを食べることはありませんか?そんな「カレーからのカレーうどん」も十分美味しいのですが、今回のレシピは「お蕎麦屋さんで出てくる」カレーうどん。つまり「麺つゆからのカレーうどん」なのです^^

まずはお肉をスライスします。

まずはお肉をスライスします。持参した和豚もちぶたもも肉の塊の端を切り分けた100gの切り身。これを薄めにスライスしていきます。

玉ねぎは繊維にそって薄めのくし切りにします。

玉ねぎはキャベツの蒸し煮とは違い、繊維にそって薄めのくし切りにします。具がゴロゴロ入っているカレーライスとは違い、食材はあくまで薄切りが基本。今回はマイタケもプラス。食べやすい大きさに割いておきます。

最後に添える長ネギも薄めの斜め切りに。

最後に添える長ネギも薄めの斜め切りに。そば汁は本格的なものを作ってもよいのですが、今回はお手軽に市販の麺つゆを使用。そば汁よりも微妙に薄いくらいに作り鍋で煮立てます。

煮立ってきたら、切った材料を入れて煮込みます。

煮立ってきたら、切った材料を入れて煮込みます。アクが多いようならある程度取り除きましょう。先生曰く野菜のアクはあまり気にしなくてよいとのこと。あまり取り除きすぎると旨みまで損なわれてしまうのです。

ここに市販のカレールーを投入します。

鍋の中はすでに肉うどんの汁状態。このままでも美味しそうですが、ここに市販のカレールーを投入します。ルーの分量は100gくらい。標準的な固形ルーの大きさで4個分くらいでしょうか。ご家庭でお好みのカレールーを使ってください。

ルーが溶けたらネギを投入してほぼ完成です。

ルーが溶けたらネギを投入してほぼ完成です。でもこれだけだと、ただの薄めすぎたカレー。ここに水溶き片栗粉(大さじ2程度)を投入して煮立ってきたら、最低1分間は強火で煮たてます。

水溶き片栗粉

水溶き片栗粉を投入するときは、少し多めに準備しておくのがコツ。具材が多くて万が一足りなくなった時にあわてないで済みますよ^^

火を止める前にネギも投入。適度なとろみがついたらできあがり。

火を止める前にネギも投入。適度なとろみがついたらできあがり。

ゆで麺を2分くらい湯通しして温めると麺がふっくらして汁が絡みやすくなります。

麺は乾麺をゆでてもいいのですが、ゆで麺を2分くらい湯通しして温めると麺がふっくらして汁が絡みやすくなります。もちろん汁と一緒にうどんを煮込んでもOKです。


一緒に食べても、一緒に作っても。父の日おすすめレシピ試食

父の日におすすめのレシピと題して簡単メニューを2品作りました。

父の日におすすめのレシピと題して簡単メニューを2品作りました。

キャベツの蒸し煮のお肉は、お好みの厚さに切り分け、たっぷりのキャベツを添えます。
キャベツは煮込んでいるので多くは感じませんが、とんかつ屋さんで出てくる千切りの5倍くらいはありそうな量です。
キャベツにはお肉の旨みが、お肉にはキャベツの甘みが滲みていて、いくらでも食べられそうな優しい味わいです。

ベースがお肉と野菜の旨みだけなので、お好みでどんな味にもアレンジできるところがレシピの最大の魅力。

ベースがお肉と野菜の旨みだけなので、お好みでどんな味にもアレンジできるところがレシピの最大の魅力。先生おすすめの生姜のシロップや手作りマスタードなどを添えるとさらに洋風なテイストに♪和風好きな方には、お醤油やワサビ等を添えるのもありですね。

脂は少なめのもも肉ですが、キャベツの酵素の効果もあるのか、とても柔らかくふっくらとした仕上がり。

脂は少なめのもも肉ですが、キャベツの酵素の効果もあるのか、とても柔らかくふっくらとした仕上がり。歯ごたえはちゃんとあるので「お肉を食べている」感を満喫できます。

調理した後のフライパンで煮込んだ生クリームをかけたバージョンも用意。

調理した後のフライパンで煮込んだ生クリームをかけたバージョンも用意。お肉と野菜の旨みを残さず味わえます。手順はとてもシンプルでいかにも家庭料理、という感じなのに、先生が盛り付けたとたんにカフェメニューになってしまうのが不思議!

ふっくらと温めたうどんにカレー汁をたっぷりかけます。

カフェめしにつづいては「お蕎麦屋さんのカレーうどん」。ふっくらと温めたうどんにカレー汁をたっぷりかけます。

ふーふー言いながら熱いうちに食べるのがカレーうどんの醍醐味。

ふーふー言いながら熱いうちに食べるのがカレーうどんの醍醐味。白い服は要注意ですよ(笑)長ネギ・かつおだしの香りがふんわりと立ち、和豚もちぶたもも肉の旨みが味に奥行きをプラス。まさしくお蕎麦屋さんで出される本格的なカレー南蛮の味わいです。先生が主催する「男の料理教室」では一番人気のレシピだとか。
あとで取材の録音を聞きなおしたところ、この部分だけ全く会話が停止(笑)思わず「マジ喰い」。それぞれが食べることに集中してしまったのでした。

今回のレシピは「お父さんが喜ぶメニュー」であると同時に、実は「お父さんでも作りやすいメニュー」

ところで今回のふたつのレシピ、今までにないくらいシンプルな材料・自由な分量・お手軽な手順なのはなぜ?と疑問に思ったスタッフ。
よくよく聞くと「お父さんが喜ぶメニュー」であると同時に
「お父さんでも作りやすいメニュー」だったということが判明(笑)

確かに、かたまり肉を焼く醍醐味、スパイスを選ぶ醍醐味、通いなれたお蕎麦屋さんの和風味も再現できるとあれば、お料理好きなお父さんなら自分で作ってみたくなるかもしれません。
初夏から夏へ向かう一日、お父さんと一緒に家族でおいしいレシピに挑戦するのも楽しそうですね^^


分量のおさらい

豚肉とキャベツの蒸し煮

  • 豚もも肉・・・200g×2本
  • 塩・・・小さじ1
  • 黒コショウ・・・少々
  • サラダ油・・・小さじ2
  • 玉ねぎ・・・230g(中1/2個程度)
  • 冬キャベツ・・・500g(1/2個程度)
  • お好みのスパイス・・・小さじ1/2

お蕎麦屋さんのカレーうどん

  • ゆでうどん・・・4玉
  • 豚もも肉薄切り・・・200g
  • 玉ねぎ・・・1個
  • まいたけ・・・1かぶ
  • 長ネギ・・・1/2本
  • 水・・・900ml
  • めんつゆ・・・300ml
  • 固形カレールー・・・100~120g(4~5かけ程度)
  • 片栗粉・・・大さじ2
  • 水・・・大さじ2
新規開店・看板メニュー開発・イベント食材・業務用食材など、豚肉の仕入れにお困りの仕入れご担当者様、ぜひお気軽にご相談ください。ご要望に応じて豚肉のプロが最適な部位等をご提案!こだわり抜いた確かな品質の豚肉をご用意いたします。